Work Style

人材育成

働き方とキャリアを知る

トヨタ紡織では、階層別教育や問題解決研修、グローバルトレーニー制度など、様々な教育制度を通じて社員教育を行っています。ここでは、その中でも新入社員を対象とした「職場先輩制度」を紹介します。職場先輩がOJT(※1)を通じ1年間マンツーマンで新入社員をサポートし、1年後には各職場で成果発表会を実施しています。
※1.OJT:On the Job Training:業務を通して上司・先輩から指導を受ける教育訓練のこと。

川本誠
1998年入社
材料工学専攻
侯麗
2015年入社
環境デザイン専攻

内外装生技部ドアトリム組立室において、主にドアトリムの成形から組立までの製造ラインを担当。新規製品の製造ライン立上げや、既存ラインの生産性向上を目的とした改善などを行う。

Q1
お互いの最初の印象は?
■侯
生産技術は男性が多いイメージがあり不安な気持ちもありましたが、川本さんはすごく優しそうな方だったので安心しました。
■川本
まじめな印象で、最初から疑問に感じたことは色々質問してきてくれました。女性が少ない職場ではありますが、性別関係なく技術者として活躍できるように指導していこうと考えていました。また、グローバル人材としても周りのメンバーにとって良い刺激になりました。
Q2
指導を通して印象に残っていること、
また指導するうえで心がけていたことはありますか?
■侯
入社当初は、何を見ても聞いても、「わからないことがわからない」という状態でした。そんな私を見て、先輩が製造現場に連れて行ってくれました。
トヨタ紡織のモノづくりの考え方の中に「現地・現物」という言葉があります。実際にモノを見せてもらいながら、疑問に思ったことは先輩に随時質問していくことで、モノづくりについて少しずつ理解できるようになりました。半年間はこのような現場の見学や実習が中心でしたが、モノづくりの原理原則や、トヨタ紡織のモノづくりの考え方を学ぶことができ、非常に大切な経験だったと思います。
■川本
最初は一緒に業務を行い、侯さんが経験した業務を徐々に任せていくようにしています。質問されたときは、遠回りかもしれませんが、最初から答えを提示するのではなく、まず自分で考えてもらうようにしています。そうすることで理解が深まり、同じような疑問が生まれたとき、次は自分で解決でき、自信に繋がると考えています。
職場先輩は、制度としては1年間ですが、今でも頻繁にコミュニケーションをとることを心がけています。3年目となった今では、毎日指示は出さず、進捗を確認しながらアドバイスをするようにしています。
Q3
OJTの成果発表について教えてください。
■侯
1年間の教育の締めくくりとして、OJTを通じて何を習得したかを上司に対して発表します。私は、ある工程で出ていた不具合の真因を探ることをテーマとして取り組みました。しかし「これかな?」というものが見つかっても、それをどう検証すればいいのか分からず、発表の期限が近づいてもその糸口すらつかめずにいました。先輩にアドバイスをもらいながら一緒に考え、ようやく真因を突き止めることができたときはとても嬉しかったです。発表を通して、上司からは、「今回のOJTでは目の前で起こっている不具合について考えてもらったけど、今後は生産技術の技術者として広い視野で問題の本質を見るようにしていこう。」というコメントをいただき、それからの仕事に対する意識が変わり、一歩成長できたように感じました。
■川本
トヨタ紡織には、問題解決の具体的な行動・手順となる8つのステップがあります。この8ステップはまさに仕事の流れそのもので、現状把握~真因追究~対策~標準化をOJTを通して実践していきます。最初は分からないながらも手探りで試行錯誤しながら進めていってもらいましたが、時間をかけて指導していくことで、最後には問題解決の一連の流れを理解してもらえたと思います。私自身も指導していく中で、今まで自分の中では当たり前だと考えていたことに対して質問され、考え方を改めるきっかけになった部分もありました。また、侯さんの発表に対する上司のコメントは、私自身の仕事にも当てはまる内容です。彼女が一人前の技術者として活躍できるよう、私自身も成長していかなければならないと感じました。
Q4
その他、教育制度について。
■侯
私は、大学での専攻が環境デザインでしたので、1から覚えなければならないことばかりです。社内の教育には、受講が必須の全社教育以外にも技術基礎講座(例.各種材料/加工法等)もあるので、積極的に参加するようにしています。また、社外の研修も必要に応じて受講することができます。自分の成長に何が適しているかを、常に相談に乗ってもらえるので、傍で見てもらえているという安心感はありますね。
■川本
私が若手社員に薦めたいのは、「グローバルトレーニー制度」の活用です。私自身、半年間ブラジルへ出張しましたが、文化や価値観が異なる地域の人たちと一緒に仕事をするという経験は、確実に視野を広げてくれるはずです。
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